暗黙知(体験的知恵)という職業的能力を
「体得」している人ならば、その過程において

– その暗黙知とはどのようなものなのか? WHAT
– どのようにして体得したのか? WHY

ご自分なりに整理されていることでしょう。

だからと言って、それをうまく伝えられるか?
というと・・・

簡単ではないですよね?

お尋ねします。・・・身近な方で、あるいは
ちょっと知っているだけの方でもよいのですが、
暗黙知の伝承に成功されている方はいらっしゃいますか?

・・・なかなか思いつかないのではないでしょうか?

前回のDさんのケースでは、
どうしたらよいと思われますか?

私であれば、次のように進めることを提案したいのです。

1. 暗黙知の体得法を再確立し、それを意識的に続ける
2. 暗黙知を棚卸し、伝えたい暗黙知を選抜する

これら職業的能力(暗黙知の体得力)と平行して

3. 対人的能力(非言語コミュニケーション力と体験的共感力)
4. 組織的能力(心のマネジメント力と成長のリーダーシップ力)を体得していく

1.と 2.の目的は、
結果として体得できた暗黙知、すなわち
『無意識下に堆積された職業的智恵
(=会社の宝・見えざる資産))
を明確に再認識することにあります。

また、膨大な時間をかけて体得されたのですが、
「暗黙知の体得法」を確立し、迷いなく進めることで、
今後の進化のスピードを早めることができます。
なにより「暗黙知の体得法」自体を伝えることは
伝承の「早道」なのではないでしょうか?

では、「智恵(暗黙知)の体得法」とは
何をすることなのでしょうか?
田坂広志さんは「反省」と「私淑」の技法を
説かれています。

1)反省の技法
本来『言葉にならない知恵』を言葉にすること、
追体験することで、仕事の経験を体験に落とし込む

2)私淑の技法
師と仰ぐ人物とのふれあいを通じて、最高のスキルや
マインド(心得・智恵の学び方)を掴む

そして、③と④の
・対人的能力(非言語コミュニケーション力と体験的共感力)
・組織的能力(心のマネジメント力と成長のリーダーシップ力)は、

伝える個人の力量と組織的力量(場の力)
を問うものです。

この2つの力量を合わせもつことなくして、
実は組織としての成長は極めて難しいのです。

①職業的能力(暗黙知の体得力と伝承力)
②対人的能力(非言語コミュニケーション力と体験的共感力)
③組織的能力(心のマネジメント力と成長のリーダーシップ力)

今後とも、この3つの力量を個人においても
組織においても磨いていくことが、
AI 時代にも、いつの時代にも
求められているのではないでしょうか。

§ 心の本棚|今日の1冊 §
能力を磨く- AI時代に活躍する人材「3つの能力」|田坂広志著

 

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